ショパン 「幻想即興曲 嬰ハ短調」 Op.66 (遺作)
フレデリック・ショパン(1810ー49)は「即興曲」と題するピアノ独奏曲を生涯に4曲作曲している。彼は実際に即興演奏の名手だったが、これらの曲は特に即興から生まれたわけではないようである。最も有名な第4番嬰ハ短調(幻想即興曲)はショパンの死後、紙ばさみの中から手稿が発見され、彼の弟子で友人のフォンタナにより1855年に出版された。「幻想」のタイトルはその際つけられた。出版が遅れたので第4番となっているが、実際には4曲の中で最も早く作曲され、 1835年にはすでに完成していた。生前に楽譜が出版されなかった理由については諸説あるがよくわかっていないらしい。曲は3部形式からなり、中間部にはよく知られた甘いメロディーがあらわれる。
なお、フォンタナは出版の際にショパンの初稿を元に加筆・変更していたのだが、ポーランド出身のピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタインが1960年、パリの競売で決定稿であるショパンの自筆楽譜を入手し、62年に出版している。
記 2006.02.21
改訂 2006.06.23
改訂 2007.04.07
what's new
- 「私たち一息つけるわ」についての解説を公開
2013年3月28日 - 「Fall in love with you —恋に落ちて—」の感想を公開
2011年11月23日 - 「ニュー・シネマ・パラダイス」の感想を公開
2011年10月31日 - 「踊りあかそう」の感想を公開
2011年9月25日 - 「風流風鈴初恋譚」の感想を公開
2011年8月31日